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【昔ながらの防虫剤】樟脳 ってどんなもの?

【昔ながらの防虫剤】樟脳 ってどんなもの?

【読了時間:約 8 分】

樟脳

季節の変わり目を迎える時期の会話の中で

まだ樟脳(しょうのう)のにおいがするね

なんて会話を聞いたことがありませんか?

私も子供の頃、衣替えをしたばかりの服を着ていると「樟脳(しょうのう)」というワードが両親や祖父母の会話の中で度々登場しました。

中高年の方は当たり前のようにご存知かと思いますが、樟脳(しょうのう)とは天然由来の防虫効果を持ったものです。

どんな見た目なのかというと・・・・

樟脳の拡大写真

見た目はこんな感じのモノです。

今のように衣類向けの防虫製品が豊富になかった時代、一般家庭では防虫剤として樟脳(しょうのう)を使いながらタンスや押し入れ、クローゼットの中の衣類を虫食いから守ってきました。

どこか懐かしさを感じるなんとも言えない独特な匂いが特徴です。

今回は樟脳とはどんなものなのかモノ見リョク編集部でリサーチしてみました。

樟脳(しょうのう)の歴史

まずは樟脳の歴史を調べてみました。

貿易のイメージ画像

6世紀にアラビアで製法が発見され、薬用として使ったのが最初といわれているようです。

その後、日本へは16世紀頃に伝わったとされ、かつては原油に相当する資源としてヨーロッパや中国を対象に金や銀と同様に重要な輸出品として扱われていたようです。

また国内の流通においても、昭和37年までタバコや塩と同様に専売制度が設けられていたそうです。

樟脳の原料って?

先述の通り、樟脳は天然由来の成分でできているのでが、

一体何からできているのか・・・

皆さんも一度は聞いたことがある樹木の名前

樟(クスノキ)からできています。

樟(クスノキ)

樟脳の原料となるクスノキの写真

樟(クスノキ)は西日本に多く生息し、昔から日本人の生活に身近な木として親しまれてきました。

大きな特徴として虫が嫌う独特な香りと腐敗に強いという点です。この2のメリットから建築資材として使われることが多く、家を虫害から守るという役割を果たします。

樟脳の原料となるクスノキの葉の写真

樟(クスノキ)は1年間で新しい葉に変わります。

その際、落葉した葉同士が擦れ合うときに出る音が他の音をかき消すといわれ、学校や病院など静かな環境が望ましい施設に植えられることが多いそうです。

ちなみに樟脳の材料として用いられるクスノキは不要な枝の剪定や、倒れる危険性のある老木の伐採などで出たものを使用しているため、樟脳は自然破壊することなく生産されています。

トトロの棲み処も樟(クスノキ)

ジブリ映画の名作として広く知られる「となりのトトロ」の中でメイ、サツキの身近な存在として登場する大木も樟(クスノキ)で、その根元にある空洞にトトロ達の棲み処があるという設定になっていますね。

樟脳の臭い

臭いを連想するイメージ画像

「樟脳臭」樟脳の話題になると必ず登場する話題「臭い」ですが、この臭いこそが樟脳が持つ防虫効果の正体なのです。

このにおいについては苦手という方もいますが、人によってはどこか懐かしい香りで好きという方もいます。

ちなみに樟脳の製造段階で出る精油はアロマにも用いられており、愛好家の間では一定の人気がある香りの一つなのです。

樟脳(しょうのう)の製法

樟脳の原料となるチップ状の樟(クスノキ)
  1. 角材の状態の樟(クスノキ)をチップ状にします
  2. チップ上の樟(クスノキ)を専用窯を使って高温で蒸し、樟脳の主要成分になる水蒸気を出します
  3. 抽出された水蒸気は管を伝って冷却槽へ送られ、地下水で冷却します
  4. すると、冷却層の底に樟脳の結晶(粗製状態)が沈殿します
  5. 沈殿した結晶を網ですくい上げ、その後水分と油分を十分に取り除くために分離作業をします
  6. 樟脳の結晶(製品の状態)が完成します
樟脳の拡大画像

1~6の工程を経て成果物として精製された樟脳と樟脳油が出来上がります。この状態にするためには3日~4日を必要とするためとても時間と手間がかかります。そのため大量生産することができません。

防虫剤の現状

近年、市販防虫剤に含まれる成分のうち、ナフタリンやパラジクロルベンゼン、ピレスロイドなどの物質が問われています。

特に体内への蓄積による健康被害が懸念されており、近年改めて天然由来で成分が構成されている樟脳に注目が集まっているようです。

樟脳について知っておくべきこと

樟脳は飲み込むと人体には有毒

danger-「危険」のイメージ画像

樟脳には天然由来の成分という安心感がありますが、飲み込んだ場合人体には有毒な物質です。発作や精神錯乱、炎症や神経、筋肉の障害を引き起こす原因になります。小さなお子さんの誤飲には十分に注意しましょう。

燃えやすい

樟脳は燃えやすいという特徴があります。火の近くで樟脳(しょうのう)を扱う場合や火花の飛散が予想されるような環境での使用は避けましょう。

安全な使用を心がけましょう

樟脳はEUの経済共同体が定めるEU分類においても強い可燃性を示す「F」と有害を意味する「Xn」が指定されています。

また全米防火協会(NFPA)が定める危険物を扱う人が素早く簡単に判断できるように設けられた規格ファイアダイアモンドにおいて健康障害、燃焼性に2項目において0~4(数値が高ければ危険性が高い)の5段階中2となっています。

このような毒性、可燃性など危険な要素はしっかりと認識した上で、安全に使用することが大切です

樟脳の安全性は魅力

安全性を連想するイメージ画像

先述の通り、体内に飲み込んだ場合や、火を近づけたりした場合、危険を孕む側面はありますが、地肌に身に着ける衣類を保管するのに体内への蓄積で健康被害をもたらす可能性がある物資が含まれている製品を使うのはやはり心配ですよね。

衣類を使用するのが小さなお子さんであればなおのことですよね。

もちろん樟脳を使用する場合でもお子さんの誤飲を防ぐための配慮は必要ですが、有害な物質が体内に蓄積していく可能性を心配するのであれば樟脳は安心な選択肢ではないでしょうか。

まとめ

判断力のイメージ画像

今回は日本でも古くから親しまれてきた防虫剤「樟脳」についてまとめてみました。

現在、市販されている製品の中でもナフタリン系やパラジクロルベンゼン系、ピレスロイド系など様々なタイプのものが販売されていますが、日用品の中でも地肌に直接触れる衣類に関わるモノなので確かな安全性を確保したいという方は多いと思います。

記事にも書いている通り、化学薬品系物質を使用した製品には安全面での懸念点がありますが、樟脳でもお子様の誤飲や燃焼性の部分でリスクは存在します。

なので、使用する商品選びは何を優先するか、またどんなリスクが存在するのかをあらかじめ事前の知識として知っておく必要があります。

今回は樟脳についての記事を書いてみましたが、本記事が防虫剤選びの一つの助けとしてお読みいただけたら幸いです。

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